私は幸いとても良い歯医者さんに巡り会えました。
歯の予防を重んじて、丁寧に指導してくれます。
そして私の仕事や、生活まで配慮して治療計画を立ててくれる先生です。

歯医者さんにお世話になる機会も多いですが、皆さんはいかがですか。
宮古あずささんの「歯科医師界」にまつわるエッセイです。

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歯科医の受難   宮古あずさ

「日本の歯科医師は早く治すともうからないから、わざとダラダラ治療をするらしいよ」

訪問看護でかかわっている男性が、声を潜めて私に言った。
彼は看護師には穏やかな人だが、容易に被害妄想に陥る。
モノがなくなれば「大家が入ってきてとった」。
寝ぼけて転べば「俺は命を狙われている」。

確かに彼の治療は長期化している。
しかし、長時間の緊張に耐えられないのだから、仕方がない。
「疲れないように、少しずつやっているんですよ」と話すと、とりあえず納得してくれた。

それはそれとして、今は歯科医師受難の時代。
数年前の調査で、歯科医師の5人に1人は年収300万円以下。
最近発表された医師の平均年収は約1500万円。時差を加味しても差は歴然である。

歯科の診療報酬は安く、訪問診療、深夜診療など、形態を工夫する歯科医師も多い。
患者の利便性が増すなら良いが、利益優先の懸念もある。

       歯科医が選ぶ危険な歯医者

   

街には歯科医院があふれているが、これは「病院勤め」の道はほとんどないから。皆が開業する結果、過当競争がさらに収入を押し下げている。

医学界が医師の養成数増加に慎重なのは、歯科医師の窮状も反映していると思う。
希少性にこだわるのはえげつないが、増えすぎもまた、新たな問題を生むのは確か。
専門職とは、しょせんつぶしがきかない集団でもある。 

From:『北陸中日新聞』〈本音のコラム〉  看護師 宮子あずさ
 
いとう治療院(はりきゅう 目黒区)は、
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