ことしのノーベル医学生理学賞は、日本人では大村智氏が、そして中国では女性の屠呦呦(ト・ヨウヨウ)氏が受賞している。
 日本ではほとんど取り上げられていないが、屠先生の研究は今から1600年ほど前の中国古典文献の研究を通して、いわゆる漢方薬からマラリアの特効薬を見つけたそうです。
 中国伝統医学の奥深さを改めて知らされました。

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屠呦呦(トヨウヨウ)氏     

近年、ノーベル賞のニュースを見るのが趣味になった。
日本人受賞者が多いのがうれしいし、そのインタビューで、礼儀正しく受け答えをしながら、世閻に疎そうな科学者らしい「かわいい」言葉がぽろりともれたりするのも楽しい。

何より受賞者の多くが「○○国家研究機関」ではなく普通の大学で教えているところも好き。
町のどこかですれ違ったことがあるかもしれないような身近さは、日本の生活に特別な期待を抱かせる。

一方で、今年中国初のノーベル医学生理学賞受賞者が現れた。
抗マラリア薬であるアーテミシニンとジヒドロアルテミシニンを発見した屠呦呦(ト・ユウユウ)氏だ。

今年八十四歳の氏は、中国中医科学院という国家研究機関の終身研究員ではあるけれど、実生活は質素そのもの。
世間では、「三無科学者(海外留学経験なし、博士学位なし、中国科学院院士の肩書なし)」と呼ばれている。

「だから何?」とつい突っ込みたくなってしまうけれど。

それより呦呦(ユウユウ)というその名にひかれる。
『詩経・小雅』の「呦呦鹿鳴 食野之苹(鹿がゆうゆうと鳴きながら、野のヨモギを食らう)』から取ったらしい。

ヨモギで満足し、幸せをかみしめる鹿のようにおおらかな人生を期待されたのか。
偶然、アーテミシニンは中国語で青蒿素といい、原材料はヨモギの一種なのではないか。
現実は小説よりも奇なり。(作家)
     From:楊逸(ヤンイー) 『東京新聞』本音のコラム

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