「きれい好き」も行き過ぎは、ちょっと困りものです。

皮膚には、たくさんの常在菌がいて、外界からの細菌やウィルスの侵入を防いでいます。
腸の中にはたくさんの微生物がいて、口から入ってくる身体に害になる物質や病原菌を分解したり、殺したりしています。
人はそうした微生物と共生し、健康を維持しています。

神経質になりすぎて、有用なものまで排除して、変な「きれい好き」になってしまったのは、いつからでしょうか?
無菌状態で飼育されたマウスは、早死にしてしまいます。
いろいろなものを備えて、多様性のある身体や生き方を身に付けていく事が大切です。

京都大学の霊長類研究所の杉山幸丸さんの一文をお読みください。

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 チンパンジーは、風邪をひいたとき薬効のある葉を食べることもあるが、体力があればそれで十分だ。手を洗いもせず、怪我も消毒しない。自然界にはさまざまな病原菌がいるし、たくさんの「不潔なもの」が口に入っているが、それでも健康で筋骨隆々だ。
人やチンパンジーの体には、外界からの異物に抵抗する「免疫系」がある。自然環境では、常にさまざまな異物が体内に入るので、免疫系は多忙だ。やがていろいろな病気への抵抗性を獲得し、傷を負ったときの回復力をつけていく。ところが現代人では、近年のあまりに清潔な生活環境で免疫を担当する組胞の働き場が失われている。生物は必要のないものは作らないから、免疫系の働きが弱くなるし、普通は問題ない物質まで攻撃するようになる。幼児期の環境が清潔すぎると、アレルギー性疾患が増えるという。
本来、衛生とは「生を衛(まも)る」ことからきた言葉で、清潔を意味してはいない。なのに、現代の私たちの生活はあまりに潔癖すぎるようだ。祖先から受け継いできたすばらしい遺産である免疫系の働きを維持し、病気への抵抗性を高め、健康的な生活を送るには、多少の不潔さも必要だ。必ずしも衛生的=清潔ではない。
『人とサルの違いがわかる本』杉山幸丸 オーム社刊より

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